【写真派が挑戦】α7C IIの動画設定3つと必要なもの

夜の自室で三脚を立てる低い角度の構図。動画撮影の準備をする様子

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α7C IIを買ったものの、動画の設定で手が止まっていないでしょうか。私も写真ばかり撮ってきたので、動画のメニューは別物に見えました。

読者

写真は撮れるけど、動画はどこから触ればいいのか分からないんだよね。

サトエヴォ

触るところは3つだけです。手ブレ補正とピクチャープロファイル、それから動画用のAFです。

α6400を使っていたころ、動画はほぼiPhone任せでした。ボディ内手ブレ補正がなく、歩きながら撮るとブレてしまうからです。α7C IIに替えてから、そのハードルが一気に下がりました。

この記事では、迷いやすい設定3つと、そろえてよかった機材をまとめます。数値はソニーの公式仕様で確認したものを使っています。

この記事で分かること
  • α7C IIが動画に向いている理由
  • 手ブレ補正のモードの選び方
  • ピクチャープロファイルで迷う点
  • 動画用のAFをどう設定するか
  • そろえてよかった機材
  • 必要なSDカードの見分け方
目次

写真派が動画に挑戦した理由

写真派がα7C IIで動画に挑戦した理由を解説するセクションのバナー画像

まず、なぜ動画を撮るようになったのかを書いておきましょう。カメラを替えたことがきっかけでした。

α6400では歩き撮りができなかった

α6400にボディ内手ブレ補正はありません。公式の仕様にも「交換レンズ側対応」とだけ書かれています。レンズに補正が入っていなければ、手持ちの動画は揺れたままです。

その結果、動画はiPhoneで撮るようになりました。せっかくカメラがあるのに、動画だけスマホというのは少しもったいない状態でした。

α7C IIで変わったこと

α7C IIには5軸のボディ内手ブレ補正が入っています。静止画時の補正効果は7.0段とされています。歩きながら撮っても、映像が見られるレベルになりました。

カメラで動画を撮る面白さに気づいたのは、この機能のおかげです。ジンバルを買わなくても始められるのは大きいと感じています。

写真の設定とは別で覚える

動画の設定は、写真の設定とは切り離されています。フォーカスモードも露出も、動画用に別で持っている項目があるのです。

裏を返せば、写真の設定を壊さずに動画だけ詰められるということです。写真メインの人が動画を試すときに、ここは安心できる点だと思います。

α7CⅡが動画に向く理由

α7C IIが動画撮影に向いている理由を解説するセクションのバナー画像

設定の話に入る前に、この機種が動画で何を持っているかを整理します。α6400と並べると分かりやすいはずです。

α6400との違い

項目α6400α7C II
センサーAPS-Cフルサイズ
ボディ内手ブレ補正なし(交換レンズ側対応)5軸・静止画時7.0段
4K3840×2160 30p / 24p3840×2160 59.94p
フルHD1920×1080 120p1920×1080 119.88p
測距点(位相差)425点静止画時 最大759点
検出輝度範囲EV-2〜20EV-4〜20
質量(電池とカード込み)約403g約514g

動画でいちばん効いたのは手ブレ補正、次が暗所です。検出輝度範囲が2段分広がっているので、室内や夕方でもAFが迷いにくくなりました。

4Kが60pまで撮れる

α6400の4Kは30pと24pでした。α7C IIは59.94pまで記録できます。動きのある場面では、コマ数の差が見て分かります。

フルHDなら119.88pまで撮れるので、スローにしたい場面ではこちらを使う手もあるでしょう。

自撮りに効くのはモニター

α7C IIはEVFがボディの左上にある形です。ただし自撮りで効いてくるのは、EVFの位置ではありません。バリアングルモニターのほうです。

画面を前に向けられるので、自分を映しながら構図を確認できます。Vlogのように自分を撮る使い方をするなら、ここが決め手になります。

撮る前に決めておく設定

α7C IIで撮る前に決めておく記録方式とフレームレートを解説するセクションのバナー画像

記録方式とフレームレート、それにシャッタースピードは、迷う設定というより最初に決めてしまうものです。一度決めれば、以後はほとんど触りません。

記録方式はXAVC Sでよい

α7C IIにはXAVC S、XAVC HS、XAVC S-Iの3つがあります。違いは圧縮のしかたで、後ろにいくほど画質に余裕が出るかわりにデータが重くなります。

私が使っているのはXAVC Sです。写真が主で動画を混ぜる使い方なら、XAVC Sで困る場面はありません。HSは編集するパソコンの負担が上がり、S-Iは容量の消費が桁違いになります。

記録設定の4:2:2 10bitは、あとから色を大きく変える前提のものです。S-Logを使わないなら、ここも標準のままで足ります。

フレームレートは30pか60pか

フレームレートは1秒間に何コマ記録するかという設定です。α7C IIは24p、30p、60pから選べます。

フレームレート向いている場面
24p映画のような見え方にしたいとき
30p日常の記録。いちばん扱いやすい
60p運動会など動きの速い場面。あとでスローにもできる

私は日常を30pで撮り、子どもが走る場面だけ60pにしています。24pは選んでいません。写真から入った人には、かえって不自然に見えると思います。

シャッタースピードの目安

動画では、シャッタースピードをフレームレートの2倍あたりに合わせるのが基本とされています。30pなら1/60秒、60pなら1/125秒です。

この比率から外れると、動きの見え方が変わります。写真の感覚で1/1000秒などにすると、歩いている人の足がパラパラして見えるはずです。

明るすぎて合わせられないときは、NDフィルターで光を減らすという手があります。ただ最初のうちは、絞りとISOで調整できる範囲で撮れば十分でしょう。

迷いやすい設定3つ

α7C IIの動画で迷いやすい設定3つを解説するセクションのバナー画像

ここからが本題です。最初に触る場所は3つだけだと思ってください。

手ブレ補正のモード

動画の手ブレ補正には4つのモードがあります。公式の仕様にもこの4つが並んでいる形です。

モード性格
ダイナミックアクティブいちばん強く補正する。そのぶん画角は狭くなる
アクティブ手持ちの歩き撮り向け
スタンダード通常の手持ち撮影向け。画角の切り取りが少ない
切三脚で固定するときはこちら

補正を強くするほど画面の端が使えなくなります。広く写したいのか、揺れを抑えたいのかで選んでください。私はアクティブにしています。

三脚に載せるときは切っておくのが基本です。カメラは動いていないのに補正が働こうとして、かえって揺れることがあります。

ピクチャープロファイルで暗くなる

S-Logを使うと編集の幅が広がる、という話を見て設定し、画面が眠い映像になって戸惑う人は多いはずです。

S-Logは、あとからパソコンで色を作ることを前提にした記録のしかたです。カメラの中ではコントラストの低い映像で記録されます。編集して色を作らないなら、使う意味はありません。

編集を始めたばかりなら、まずはクリエイティブルックで好みの色を選ぶほうが早いです。撮ってそのまま使えるので、動画を続ける入口としてはこちらが向いています。ちなみに私も、いまのところS-Logは使っていません。

動画用のオートフォーカス

α7C IIは写真と動画でAFの設定を分けて持てます。動画側で見ておくのは次の3つです。

  • フォーカスモード 動く被写体を追うならAF-C
  • 被写体認識 人を撮るなら「人物」にすると顔と瞳を追ってくれる
  • AFトランジション速度 ピントの移り変わる速さ。速いほど機敏に、遅いほどゆっくり動く

被写体認識は効果が分かりやすい項目です。子どもを追いかけるような場面では、設定しているかどうかで結果が変わります。

AFトランジション速度は、速くすると被写体が変わったときにすぐピントが移ります。インタビューのようにゆっくり見せたい映像なら、遅めにすると落ち着いた印象になるはずです。

そろえてよかった機材

動画撮影でそろえてよかった機材を紹介するセクションのバナー画像

本体の設定が決まったら、次は周りの機材です。私が実際に買って使っているものを挙げます。

軽い三脚があると撮れる場所が増える

外で動画を撮るなら三脚です。使っているのはUlanzi ZERO F38で、重さ1.1kg、耐荷重18kgのカーボン製です。

α7C IIとレンズを載せてもぐらつきません。バッグに入る大きさなので、旅行にもそのまま持っていけます。

マイクは音がいちばん変わる

内蔵マイクは周りの音を拾いますし、風の音も入ります。私が使っているのはRODEのVideoMic Goです。α6400で動画を撮り始めたときに買ったもので、いまも使っています。

買うときに気づかなかったのが、マイクを付けると自撮りができなくなることでした。シューに載せると液晶を前に向けたときにマイクが邪魔になるため、コールドシューアダプターを追加で買っています。

自分を映しながら撮る予定があるなら、マイクとアダプターはセットで考えておくと二度手間になりません。

SDカードは記録方式で決まる

4K 60pなら速いカードが要る、とよく言われます。ただ必要な速度は、同じ4K 60pでも記録方式によってまったく違います。

記録方式4K 59.94pのビットレート必要な書き込み速度の目安
XAVC S150Mbps約18.8MB/s
XAVC HS最大200Mbps約25MB/s
XAVC S-I600Mbps約75MB/s

つまりXAVC Sの4K 60pなら、V30でも数字の上では足りる計算です。余裕を見るならV60。V90が必要になるのはXAVC S-Iを使うときです。

自分がどの方式で撮るかを決めてからカードを選べば、必要以上に高いものを買わずに済みます。

撮ってみて分かったこと

α7C IIで実際に動画を撮って分かったことを書くセクションのバナー画像

設定と機材が整ったあと、実際に使ってみて感じたことを書きます。

歩きながら撮れるようになった

いちばん変わったのがここです。α6400のときは歩き撮りをあきらめていました。α7C IIでは手持ちのまま歩いても、見られる映像になります。

ジンバルを買うほどではないけれど動画も撮りたい、という使い方にはちょうどいい性能だと感じています。

子どもを追いかけてもピントが残る

被写体認識を入れておくと、動き回る子どもでもピントが外れにくくなりました。測距点が最大759点まで増えているのも効いているはずです。

あとから見返したときに、ピントが合っている映像の割合が上がりました。撮り直しのきかない場面ほど、この差は大きく出ます。

重さは思ったより気にならない

α7C IIは電池とカードを含めて約514gです。α6400の約403gからは111g増えていますが、持ち歩いていて重いと感じる場面はあまりありませんでした。

三脚を足しても2kgに収まるので、普段のカバンに入れて出かけられます。

α7CⅡの動画のよくある質問

α7C IIの動画に関するよくある質問をまとめたセクションのバナー画像

動画を始めるときに迷いやすい点をまとめました。設定は一度決めれば、あとは撮ることに集中できます。

S-Logは使ったほうがいいのか

編集で色を作るつもりがないなら、使わなくてかまいません。S-Logは素材として撮るための設定なので、そのまま見ると眠い映像になります。

まずはクリエイティブルックで撮ってみて、編集に慣れてきたら試すくらいの順番で十分だと思います。

手ブレ補正はいちばん強くすればいいのか

そうとも限りません。強く補正するほど画面の端が使えなくなるので、広く写したい場面では不利になります。

歩きながら撮るときは強めに、三脚に載せるときは切る。この使い分けが基本です。

4K 60pで撮るべきか

動きの速いものを撮るなら差が出ます。ただしデータ量が増え、編集するパソコンの負担も上がります。

日常の記録なら4K 30pでも十分です。運動会のように動きの速い場面だけ60pにする、という使い分けもできます。

レンズは動画用に買い替えが要るか

写真で使っているレンズがそのまま使えます。ボディ内手ブレ補正が入っているので、レンズ側に補正がなくても手持ちで撮れるはずです。

あえて足すなら広角側です。自分を映すときや狭い室内では、広く写せるほうが扱いやすくなります。

年に数回しか使わないレンズなら、買う前に借りて試すという方法もあります。【GOOPASS】買って失敗する前にまず試してみるのようなレンタルのサービスです。私は使ったことがないので使い勝手は分かりませんが、高いレンズを買って出番がなかった、という失敗は避けられるはずです。

α6400では動画は無理なのか

無理ではありません。4Kは30pまで撮れますし、AFも425点あります。

弱いのは手ブレ補正だけです。三脚やジンバルを使う、あるいは補正付きのレンズを選べば、α6400でも動画は撮れます。

写真のほうの設定は、別の記事にまとめました。

まとめ

α7C IIの動画設定の結論を振り返るまとめセクションのバナー画像

α7C IIの動画設定について、この記事で書いたことを整理します。

  • α6400にボディ内手ブレ補正はない。α7C IIは5軸で静止画時7.0段
  • 動画の手ブレ補正は4モード。強くするほど画角は狭くなる
  • S-Logは編集で色を作る前提。使わないなら選ばなくてよい
  • 動画用のAFは、フォーカスモードと被写体認識から設定する
  • 自撮りに効くのはEVFの位置ではなくバリアングルモニター
  • 4K 60pに必要なカードは記録方式しだい。V90が要るのはXAVC S-I

設定は3つだけです。手ブレ補正とピクチャープロファイル、動画用のAF。ここを決めてしまえば、あとは撮りながら覚えられます。

読者

全部いじらなくていいんだね。

サトエヴォ

最初は3つで十分です。慣れてから他を触れば迷いません。

機材まわりは、それぞれ個別の記事にまとめています。あわせてご覧ください。

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